苦労して山のような書類を作ってこれでは、申し込むほうも目があてられない。しかも、その場合、しばしば高圧的な態度に出る銀行員も少なくない。これは銀行員の心中に「貸してやる」という意識が刷り込まれているからだ。現在でもそうだから、もし公庫という対抗勢力がなくなれば、その傾向はさらに顕著に出てくることは間違いない。借りるほうもどうしても「貸してもらった」という意識が働くから、態度が卑屈になりがち。だが、堂々とした姿勢で借りるべきだし、これは語弊があるかもしれないが、万一、返済が滞ったとしても、卑屈になる必要はない。一度でも返済を滞らせると、銀行員というのは思い切り横柄になる。そしてその記録はずっと残されるから、銀行と付き合う場合は、弱みを見せないことが肝要なのは当然だが、返済するほうは波があるから、意に染まずして返済が滞ることもあろう。それでも毅然と対応せよというのは、借り手側だけの責任だけでなく、貸し手の責任もあるだろうと、開き直れということだ。バブル後の不良債権処理で、貸し手責任をとった銀行経営者はいただろうか、一人としていない。バブル期に借りた側も借りた金が巨額であればあるほど、誰も返済していない。踏み倒しである。いいかげんなものである。もっとも個人レベルの住宅ローンで踏み倒すわけにはいかない。この場合の貸し手責任というのは、返済が滞った場合、きちんと返済できるように返済計画を見直し、ローンの内容を変更したり、負担を軽減したりして、借り手を立ち直らせるということである。そのノウハウを銀行側がどのくらい積んでいるだろうか。同じように、一回でも返済が滞れば、すぐに督促状を送り、強硬な姿勢で返済を求める(ほとんど口汚い文面であることも多い)ということも、銀行の恣意によって可能だということだ。体力のない地方銀行にその可能性は大きいと見る。そこには貸し手責任のかけらもないから、堂々と反論してやればいいのだ。
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