階段は、食堂のテーブルの横という興味深い場所にある。基壇の部分は、コンクリートの塊になっており、オブジェのような存在感をもつ。さらに階段は、木の箱をえぐりながら、二つに分節しており、室内において垂直方向に抜けのある唯一の空間もつくる。この階段の踊り場から光庭のクルマを見おろす眺めが、なかなかよい。木の箱はプライベートな空間に割り当てられ、一階が寝室と浴室、二階が両親が泊まりに来るゲストルームになっている。
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二階から外に出ると、ルーフテラスに続き、その特異な形状から船の舶先のような感覚が味わえる。この家では、とりわけプロダクトデザイナーである施主と建築家の相性について考えさせられた。施主は、建築系の雑誌を調べつつ、横浜の建築家を紹介するホームページを通じて、ステューディオ2アーキテクツを知ったという。デザイナーとして空間美と機能美を重視し、コンクリート造の住宅が要望だった。しかしながら、これでも可能かという建築家への挑戦状のように、不整形の敷地を購入する。現地を訪れたステューディオ2アーキテクツは、敷地、予算、構造、法律の諸条件を解き、コンクリートの樽に木の箱が浮かぶハイブリッドなアイデアを最初にまとめた。それで骨格がほぼ決まるのだが、施主もデザイナーとして、いろいろな案のプレゼンテーションを行うよりも、これがやりたいという一案を提示することを好むという。ステューディオ2アーキテクツが設計しなければ、どうなったのだろう。